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ノー・クェスチョン・オブ・サレンダー(MMP) [新ゲーム]

5月から8月にかけて、MMPの「ノー・クエスチョン・オブ・サレンダー」をソロプレーしました。
シナリオは2でイタリア軍アリエテ師団の一部が、ビル・ハケイムにいきなり襲いかかったらという仮想シナリオです。史実ではドイツ軍第90軽師団が攻撃しても苦労したので、イタリア軍には厳しいシナリオのはずです。イタリア軍が14点取ったら勝ち。敵の除去ステップ、ビル・ハケイム内を占拠したイタリア軍ユニットの数が得点になります。14点に満たなかったら仏軍の勝ちです。ターン数は朝の0900から日が暮れる1900までの6ターン。1ターン2時間です。

このゲームのシステムを簡単に。
MMPの「グランド・タクティカル・シリーズ」(GTS)の一作で、このシリーズはマーケットガーデン作戦の英第1空挺師団の戦いを扱った「デビルズ・コールドロン」が始まりです。
「ノー・クエスチョン・オブ・サレンダー」は北アフリカのガザラ戦のうち、ガザラ・ライン南端のビル・ハケイムを巡る攻防です。
システムはフォーメーションごとにチットを引いてユニットを活動させる最近よくあるものですが、全部のユニットが動かせる師団チット、ユニットごとに指揮ポイントを消費して動かす直接指揮チットがあります。師団チットでの活性化には制限があります。射撃・白兵戦ができない、移動はできるが敵の射撃ゾーン人には入れないといったもので、基本的に攻撃的な動きはできないものです。ただし、フォーメーション・チットで活動した場合はセカンド・アクションというものがあって、指揮ポイントを消費して射撃など攻撃的な活動ができます。
フォーメーションチットをカップに入れるには派兵ポイントを消費して購入しなければなりません。師団チットと直接指揮チットはタダで入れられます。カップから最後のチットを引かれた時点でそのターンのアクションは終了。その最後のチットが次のターンの最初のチットになります。
移動は普通ですが、大砲など一部のユニットは移動するには輸送モードになる必要があります。また「ノー・クエスチョン・オブ・サレンダー」ではビル・ハケイム周辺に地雷原があり、枢軸軍車両はそのヘクスに入るのにチェックが必要。重地雷原の場合5割の確率で失敗し、手前のヘクスで停止です。
射撃は火力を距離や相手の防御レートなどで修正され、10面体ダイスでそれ以下の目を出せば命中で、出た目により効果が変わります。火砲の種類、目標の種類でコラムが違いますが、極めてシンプルにうまくできているCRTだと思います、
相手が動いたら射撃できる臨機射撃がありますが、練度チェックが必要なので、必ず打てるとは限りません。このゲームには仏軍に隠蔽された対戦車砲があり、セットアップ時には裏返して配置されます。ダミーもいくつかあります。
ユニットができるアクションにはほかに「回復」があります。練度チェックに成功すれば撃たれた結果の制圧や損耗打撃を回復できますが、昼間で敵の射撃ゾーン内では損耗打撃は回復できません。制圧の状態では移動も射撃もできませんが、損耗打撃は火力などの修正を受けるものの活動できます。ただし、それを3つくらうと1ステップロスします。
では、こんなところで、実際のプレーの様子を。
1ターン目はアリエテ師団、ついで枢軸直接指揮チット。
イタリア軍は砲撃を繰り返すが、効果はまだ。部隊は敵の射程外で展開。仏軍の対砲兵射撃で、セモベンテが1損耗打撃をくらう。これが両軍通じてここまでで唯一の損害。
続いてイタリア132連隊、第8連隊で1ターン目終了。
*132連隊は戦車主体、8連隊は歩兵主体の部隊
敵の対戦車砲の射程ギリギリのところまで前進。次はフランス軍旅団から。しかし、旅団のチットはタダで入れられるので、これはフランス軍にとって最悪では。
*仏軍の直接指揮がない。記録漏れか。このゲームでは仏軍は師団でなく旅団なので、チットも旅団チットになる。効果は師団チットと同じ。
-全体の状況-
DSCF0674.JPG

2ターン目
派兵ポイントも指揮ポイントも少ないので双方低調。前ターン最後のフランス旅団、フランス直接指揮、イタリア砲兵、アリエテ師団で終わり。次は枢軸直接指揮。
イタリア軍は北部に弾幕を集中し、戦車隊を前進させる。
*間接射撃の目標ヘクスには弾幕マーカーが置かれます。これはこのゲームのマップでは唯一射線を妨害するもので、そのヘクスからは隣までしか射撃ゾーンを構成できません。なので一種の目つぶしになります。
2ヘクスまで迫ったが、この先は重地雷原なのでこれからが大変。射撃は0のみのところが多い。
*ビル・ハケイムにいる仏軍は防御レート-2、射撃力+1、練度+1の修正を受けます。特に防御で-2が大きいですね。
フランス側はまだ隠蔽状態の対戦車砲も含めて打ち出すのだろうから、イタリア軍は持つのか。
―イタリア軍が北部に迫る状況-
DSCF0676.JPG

いよいよ敵陣に突入。イタリア軍としては、フランス軍臨機射撃の練度チェックが失敗してくれるのを願う。また南側の歩兵部隊は、そのまま前進してもだめそうなので、北側の突入が成功してから動くのか。それが失敗するなら、そもそもこれは無理攻めということで撤退。史実が正しかったということ。
3ターン。
双方とも派兵ポイントがほとんどなく、チットを購入しないので低調。
*派兵ポイントは師団チットを引かれた時にサイコロを振ってもらえますが、師団の派兵レート以下かその時点で蓄積されている派兵ポイント未満かゼロが出ないともらえません。これらすべてがそろえば3もらえますが、このゲームでは派兵レートと蓄積ポイントが小さく、なかなかもらえませんでした。派兵レートは双方2です。
前ターン最後の枢軸直接指揮は、指揮ポイントがないのですることなし。次、フランス直接指揮。2指揮ポイントを使用して制圧と損耗打撃を1つずつ回復を試みるが、成功は制圧の方だけ。次がどちらになるかが問題だったが、フランスの旅団チット。8指揮ポイントを得て、さっきの回復失敗を再度試み成功し、北側で最も近づいている敵戦車群を射撃。6回打って制圧2つ。先に打てたとはいえ、戦果はこの程度か。枢軸軍はこのターン何もできず。
4ターン
枢軸の師団チットの時、派兵ポイント判定で9を出してとっておいた1ポイントが失われる。指揮ポイントは5。間接射撃―移動のコンビをするため、回復だけにとどめる。
*枢軸軍は敵の「目つぶし」をするため、間接射撃をしてから前進したい。
フランス軍は直接指揮。ポイントがないので射撃1回のみ。最後はフランスの師団チット
5ターン
あと2ターンしかない。イタリア軍はもたもたしていられない。
フランス師団の活性化で9指揮ボインを得て、7回射撃。敵の第1列の戦車にある程度の打撃を与える。次はイタリアの師団。指揮ポイントが合計9になったので、4ポイントで間接砲撃。4か所に弾幕をおいて、5個の戦車が敵陣に接近。地雷原に阻まれるも、1つがついに敵陣に取りつく。フランス軍はこれに対して直接指揮で2回射撃するも効果なし。
DSCF0689.JPG

最終ターン。枢軸の直接指揮チットは指揮ポイントがないので無効。
次はフランスの直接指揮。対戦車砲が打ちまくる。あまり効果はなかったが、自陣に隣接してきた敵戦車を制圧し、とりあえず白兵戦をされることは防いだ。
次がアリエテ師団。しかし得られた指揮ポイントは4のみ。これで突入させるしかない。1か所に砲撃して、戦車1ユニットで白兵戦。突撃を選び、1指揮ポイントで練度チェックに自動成功。相手が練度チェックに失敗し、敗走。
*射撃戦だと防御側に修正がつく分不利と判断(日本語は白兵戦されたときには地形修正がないようにしているが誤訳。このほかにもいくつか誤訳がある)
イタリア軍は臨機射撃で敗走する2ユニットとも除去した。ついにビル・ハケイムの一角を占領。残りの1ポイントで増援の戦車を送り込もうとしたが、これは地雷原に阻まれて失敗。
これでイタリア軍はやっと4点獲得。勝利には14点必要なので、まだ遠い。
DSCF0690.JPG
次は仏軍直接指揮。指揮ポイントがないので何もなし。
次はイタリアの132連隊。これが先に出るとはイタリアに幸運。確率1/3だった。
しかし、この時点でイタリアの負けが確定。あと10点必要だが、ビル・ハケイム外で動けるユニットが8個。敵の射撃で2個制圧されているのが痛い。これらは回復だけで移動できない。敵を除去できる可能性はすでにビル・ハケイム内にいる戦車1ユニットによる白兵戦で1ステップ。射撃で除去できたとしても、そのユニットは移動できない。結局1点足りない。思えば実にきわどかった。とはいえ、どれだけ14点に近づけるかやってみる。
結局新たにビル・ハケイムに突入できたのは5ユニットだけ。とはいえ、戦車が4つ入ったので、ここが臨機射撃の拠点になる。軽弾幕ヘクスなので、練度と射撃力に修正が-1来るのだが。
次は仏軍13DBLE。しかし敵を射撃できるものがないので何もできず。
最期は仏軍第1旅団チットが残って終わり。これが最後というのが仏軍には不運。
結果、イタリア軍9点で仏軍の勝ち。
―イタリア軍が突入した北部の状況-
DSCF0695.JPG
-全体の最終状況-
DSCF0694.JPG
イタリア軍はあと5点ということは、南部の部隊が突入しても勝利には難しかっただろう。購入できるフォーメーションチットに限りがあったし、敵の臨機射撃を目つぶしできる間接射撃ユニットにも限りがあるので、全軍で前進するのは難しい。ただ、歩兵部隊は敵地雷原に入るのにノーチェックなので、射撃に堪えれば行ける。地雷原ヘクスでも勝利得点は取れるし。イタリア軍がいくつ砲撃できるかは指揮ポイントがいくつもらえるかによるので、師団チットの時のサイの目次第になる。10面体で半分+師団の指揮レートなので、アリエテ師団の場合3~8の幅が出る。
ゲームシステムとしては、射撃の轟音が聞こえるようで面白い。いかにも戦争している感じがする。それにしても、イタリアの戦車がもう少しまともなら。火力3で射程3ではビル・ハケイムを攻めるには力が足りなすぎる。
と思ったらこのゲームのほかの枢軸の師団には戦車がほとんどない。戦車の防御レートは敵陣に近づくときには心強いので、アリエテ師団で攻めるのも悪くはない。ただ、もう少し火力があれば。と、こんな感じです。
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